スペイン、そして能登から

スペインと能登のことを主に書いています。

マドリード 地区の特色

マドリードは、そんなに大きな街ではないと思う。

道がわかれば、歩いてどこでも行けるくらいの大きさだ。

 

歴史を見ると、現在の王宮のある場所にアルカサールがあって、

その周りが城壁で囲まれていた。今でもアラブ時代の壁の遺跡がある。

その後、この城壁が広がって街が大きくなった。

 

中世から近世の王宮を中心としたあたりが街の中心になり、そこから外に膨らんで街が大きになっているのは、どこでも同じだろう。

現在のプラド美術館からレティ―ロ公園あたりは近世以降にここに王宮が置かれたことから発展してきた地域になる

 

北側に行くと、グラン・ビアを超えてチュエカ、チャンベリ、モンクロア、ティトゥアン。

南は、ラ・ラティーナ、ラバピエス、アリガンスエラ、カラバンチュエル。

西にカサ・デ・カンポが広がっている。

東側は、レティ―ロを超えてモラタラス、シウダ・リネアルと新興住宅街が広がり、

レティ―ロの北側、地図の真上には高級住宅街であるサラマンカ地区がある。

セントロからレティ―ロにかけては、歴史的建物や美術館、飲食店が多く、観光客でにぎわっている。ホテルなどの宿泊施設も多い。高速鉄道AVEが発着するアトーチャ駅もセントロの外れにある。

北側のサラマンカ地区には、東京でいうと銀座のような高級店が立ち並ぶセラーノ通りがある。このあたりは高級住宅街でもある。

サラマンカ地区とレティ―ロ地区の間のアルカラ通り沿い、地下鉄ゴヤ駅を中心とした辺りは、市場やスーパーも庶民的で生活しやすいところだろう。

セントロからグラン・ビアを超えたチュエカ地区はかつてはLGBTの方々多く、評判が悪かったが、彼らが街をきれいにしていったおかげで、今ではマドリードでも一番きれいで、おしゃれな地区になった。チャンベリも落ち着いた住宅街で、広場のまわりには素敵なアパートがたくさんある。

さらに北に行くと、官庁街を超えて、ティトゥアン地区に入る。ここで外せないのは、レアル・マドリードのホームであるサンティアゴ・ベルナベウスタジアム。個人的にはここがマドリードの中心なので、友人と話していると時々話が混乱する・・・

この地区には、日本の食品を扱う「東京屋」がある。またクワトロ・カミノスには大きな市場があり、地元の方でにぎわう飲食店もたくさんある。

サンティアゴ・ベルナベウから北に行くと、ツインタワーのあるプラサ・デ・カスティージャ、スペイン北部への鉄道の発着駅チャマルティン駅がある。

セントロから、地図で見ると下の方、ラ・ラティーナ地区、ラバピエス地区に行くと、かなり庶民的で、通りを一つ間違えると怖いこともあった。今はラバピエス広場には24時間営業のカルフールが出来て、以前ほど治安も悪くはないように見える。

ラ・ラティーナ地区から川沿いに降りていくと、一昨年までアトレティコ・マドリードのホームだったビセンテカルデロンスタジアムがある。解体工事が進んでいるので、いつまであるかは不明。このスタジアムの周辺のバールはとてもおいしくて、リーズナブルな上に親切だ。多くの外国人観光客がここのバールに立ち寄ったことで、アトレティコのファンになったという話を聞く。

現在、アトレティコのホームはマドリードの反対側、レティ―ロを超えてシウダ・リネアル、ほぼ隣の市になっている。ファンの皆さんはここまでいらっしゃるのだ。

もう一つ、マドリード市には「ラージョ・バジェカーノ」というチームがある。このチームがあるVallecas地域は、ウチの先生によれば、昔はバスで通る時も緊張するくらい怖いところだったらしい。今では新しいマンションも建っていて、それなりになっているように見える。でも、どうみてもお金はなさそうだ。スタジアムもとても小さい。スタジアムの真ん前にバス停があって、最初ここで降りたときに目の前の扉がスタジアムの扉だとは気が付かなかった・・・ そのくらい小さくてかわいい!

 

大まかにはこんな感じで地区が分かれているが、それぞれにとても興味深い。

これから、マドリードをより細かく見ていきたいと思う。